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Q:教室で育てている幼虫がさなぎを作りましたが,観察しているうちに,あやまってさなぎの糸をはずしてしまいました。
糸が切れてしまうと,羽化するときの足場がなくて羽化に失敗してしまうと言う話を聞きましたが,本当でしょうか。
何とか無事に羽化させてあげたいのですが,何かいい方法があったらおしえてください。
蝶の種類は,モンシロチョウとヒョウモンチョウのなかまです。


モンシロチョウだと小さいので粘着力の強い両面テープ等で壁などにおなかをくっつけてやるとうまく羽化します。(実験済み)
ヒョウモンチョウのようにお尻の先を木の枝などにくっつけている物が難しいですね。
元くっついていたようにしてやるのが最良です。

Q:蝶の体液と血液のことを詳しく教えて下さい。蝶の体の体液は、血とはちがうのですか?
どんな色の液体なのでしょうか羽の中に血管のようなものがあるのですか?


私たち人間をはじめとした高等動物は、体の中に赤血球をもっています。
これは酸素を運ぶために非常に高度に分化した細胞で、ヘモグロビンという鉄タンパクを多量に含んでいます。
ヘモグロビンは酸素と結合する性質があるので、これによって体中に酸素が運ばれるわけですが、血液が赤いのはこのヘモグロビンの色なのです。
では昆虫はどうかと言うと、昆虫は赤血球を持っていないのです。
ではどうやって酸素を運ぶのか、ということになりますが、昆虫はヘモグロビンの代わりにヘモシアニンという分子をもっていて、これが酸素を運ぶのです。
ヘモシアニンには鉄は含まれず、代わりに銅の分子を含んでいます。
だから色は赤くなく、緑色です。ちなみにヘモシアニンの「シアニン」は「青い」という意味です。
毒物として有名な青酸カリは英語で言えばpotassium cyanateですが、このcyanateシアネートも同じ語源で、だからシアン化合物を「青酸」と言うんですね。
これは蛇足ですが。。。蝶が蛹から出てきて羽を伸ばしたあと、余分な体液をお尻から出しますが、これは蛹便(ようべん)と呼ばれます。
この蛹便はたいてい赤い色です。でもこの赤色は決して血液の赤ではありません。それは上記の説明でお分かりいただけるものと思います。

Q:さなぎからでてきた蝶の羽は、最初はくしゃくしゃなのに、どうしてうまく広がるのですか。
また、羽を広げているときにさわったら、そこはちぢんだままだということも、聞きますがそれはどうしてですか?
教えてくださーい。


さなぎから羽化した成虫は、すぐに体液を羽に送ります。
これは、蝶に限らず、セミやトンボ等も同じです。
羽が柔らかい状態で触るとそこから先に体液が送られずに羽がのびなくなります。
蝶の羽化をよく観察していると、羽がのびきった後にお尻からあまった体液を放出するのが見られます。

Q:蝶の食べ物について

蝶の食べ物については、とりあえず成虫についてお答えします。
蝶は、必ずしも花の蜜を吸うとは限りません。
タテハチョウ科のオオムラサキやゴマダラチョウ等は、カブトムシと同じ樹液を吸います。また、動物のフンに集まるものもいます。
また、変わったものはゴイシシジミのようにアブラムシ(ゴキブリではないです)の出す蜜を吸うものもいます。
また、花の蜜を吸う蝶にも種類によって好き嫌いはあるようです。
蜜を吸うときは、口の管を花の中心に差し込んで蜜を吸います。

Q:おなじさなぎさなぎでもいろがちがうのはなぜ

さなぎがいる場所や色をよく観察するとまわりの色がさなぎと同じ色をしていると思いませんか?
保護色といって身を守るためにまわりの色と同じになっています。

Q:モンシロチョウはどこにいるのかおしえてください

キャベツ畑によく飛んでいます。

Q:ようちゅうにめはあるのか

幼虫の写真を図鑑などでよ〜く観察してください。
目は、必ずあります。

Q: もんしろちょうのおすとめすのちがい

ほとんど同じです。
違いは、黒い部分がメスのほうがはっきりしている所です。

Q: さなぎに目はあるのか

さなぎにも目はあります。
でも、見えているのかどうかはわかりません。

Q:なぜさなぎにならないといけないの

チョウやガ、ハチ、甲虫(カブトムシなど)は、卵→幼虫→さなぎ→成虫というようにして成虫になります。
このことを完全変態といいます。
さなぎは、体の中では成虫になるためのだいじな変化をする時期です。

Q: 青虫としゃくとり虫のちがいを教えてください

蝶や蛾の幼虫には合計8対の脚があります。
胸に3対、腹に4対、お尻に1対で、それぞれ胸脚、腹脚、尾脚といいます。
シャクトリムシでは腹脚4対のうち前方の3対が退化しているため、あのような独特の歩行しかできないのです。
あの歩行様式は『しゃくとり歩行』と呼ばれており、シャクガ科の幼虫はすべてこの様式で歩行します。
歩行するときに幼虫の体が輪(loop ループ)になるので、シャクトリムシのことを英語でlooperルーパーといいます。
なお、ヤガ科の一部の幼虫も腹脚が退化傾向にあり、シャクトリ歩行をしますが、
腹脚が完全に退化しているわけではないので、これをsemi-looperセミルーパーと呼んでいます。

Q: 地面に落ちます

どうして落ちるかは、私にもわかりません。
落ちた幼虫は、どうなっていますか?
死んでいたら、農薬等の可能性があります。

Q:あおむしは、たまごを生みますか?

卵は、成虫になったメスの蝶だけが産みます。
幼虫が卵を産んだように見えたのは、寄生バチか寄生バエのまゆだと思います。

Q:さなぎは、なぜ食べなくても生きているのですか

チョウやガ、ハチ、甲虫(カブトムシなど)は、卵→幼虫→さなぎ→成虫というようにして成虫になります。
このことを完全変態といいます。
さなぎは、じっとして食べ物はいっさい取りません。
しかし、体の中では成虫になるためのだいじな変化がおきています。
食べ物をとらないのはじっとしていなければうまく成虫の体にならないからです。
そのために、幼虫のときにたくさんえさを食べなければ成虫にならないこともあります。
呼吸は呼吸する部分があってそこで空気を吸っています。

Q:飛べないもんしろちょうをかっています。

せっかくさなぎから羽化したのに、うまく脱皮できずにはねが縮んだままでかわいそうです。
もし、飼っているのだったら飼育箱にカルピスを脱脂綿にしみこませておいてあげてください。

Q:幼虫は繭をつくるの?

チョウのなかまで繭を作るものはいません。
巣を作るものはいます。(キタテハやアカタテハ)
チョウに似てて繭を作るものは「ガ」です。(カイコなど)
繭の中では、さなぎになります。
さなぎは入っているため繭は幼虫よりも2倍以上大きくなります。
もし、寄生バエや寄生バチであれば、幼虫よりも小さな繭になります。

Q:先日、購入したキャベツに着いていた幼虫を飼い始めました。
何の幼虫か分かりませんが、成虫になるまで家と食べ物を提供するつもりでした。
キャベツを毎日新しくしてあげたのですが、おとといあたりから元気がありません。
直射日光に当たらない涼しい場所に置き、たまに霧吹きで水をかけてあげたりしてたのですが......心配です。

ウンチも全くしないし、食欲もなく、動きません。何か元気になる方法はないでしょうか?宜しくお願いします。


幼虫に元気がない場合は、さなぎになる前か何かの病気(寄生の場合も)です。

Q:山椒の葉にいた青虫(4〜5センチ)と茶色と白の虫を学校で育てています学校に山椒の木がないので、
どんな葉っぱがいいですか教えてください


山椒の葉っぱにいた幼虫はたぶんアゲハチョウでしょう。
青虫は、さなぎになる前の幼虫です。
茶色と白(鳥のフンのような色でしょう)は、まだ小さい幼虫です。
山椒の葉っぱのかわりにミカンの仲間の葉っぱをあげてください。

Q:僕のかっていたようちゅうが、違う種類の幼虫と一緒に飼育ケ−スに入れておいたらいなくなりました。
幼虫は種類が違うと、その幼虫をたべたりしますか?僕の幼虫は大きな幼虫に食べらてしまったのですか?

幼虫どおしで共食いすることもあります。
えさが無くなったときです。
でも、違う種類では共食いすることは少ないと思います。
飼育ケースにクモやアリが入っていると食べられることもあります

Q:モンシロチョウの視覚についてですが以前、佐々木様が回答していただいた中から紹介します。

モンシロチョウの視覚は人間の視覚プラス紫外線ではないようです。
例えばモンシロチョウは赤い花には決して来ませんが、これは赤が見えないためだと考えられています。
しかし、赤い花に来る昆虫は多いので、全ての昆虫が同じ視覚を持っているわけではないのでしょう。
それは昼行性の昆虫もあれば夜行性の昆虫もあることからも想像できますね。

Q1:学校で飼っているモンシロチョウの幼虫がお腹から黄色いものを出しました。これはなんと言うものですか。
何のために出すのですか。教えてください。
Q2:昨日捕った青虫が突然卵を生みました。これは何の幼虫なのでしょうか?
紋白蝶だと思っていたんですが。
それから、去年の秋につかまえたきあげはの幼虫がさなぎになって、羽化しないのですが、これはしんでるのですか?
おしえてください


これは間違いなく寄生蜂の繭です。
モンシロチョウに寄生する蜂には何種類かありますが、一番よく知られているのはアオムシコマユバチです。
ほんとに小さな蜂です。寄生されたモンシロチョウの幼虫を飼っておくと、小さなウジムシがモンシロチョウの胴体の皮膚を破ってグニュグニュと出てきます。
このウジムシが小さな黄色い繭を作るのです。
とても気持ち悪い光景ですが、1度観察する価値はあるでしょう。
この蜂は交尾しなくても卵を生むことができます(これを処女生殖といいます)から、繭から出てきた蜂とモンシロチョウの幼虫を同じ容器に入れておくと、蜂の産卵を観察することも可能です。アオムシにはかわいそうですが・・・。

さなぎになって羽化しないのは、さなぎのまましんでいるからです。
原因として考えられるのは、ハチやハエによる寄生(きせい)。
環境(かんきょう)が悪いため(温度や湿度)。

Q:アオスジアゲハの幼虫など、探すポイントを教えてください。 

アオスジアゲハの幼虫を探す場合、クスノキかタブノキを探して下さい。
私の近辺では、1mくらいまでの小さな木の若葉によくついています。
食痕(葉っぱの食べ痕)を探すとすぐ見つかります。
また、木の付近でしばらく待っていてアオスジアゲハの産卵を確認してから卵を採集するのもいいでしょう。
アゲハチョウであとおもしろいのはジャコウアゲハです。草地や土手などでウマノスズクサという植物を探して下さい。
お住まいの場所にもよりますが、西日本であればナガサキアゲハも柑橘系の植物でよく見つけられます。

Q:家の庭にとうがらしが植えてあって、それに幼虫がいるのを見つけました。
緑色で黄色と黒のストライプの線が入ってて、お尻に黄色い花粉みたいなのがついた1センチぐらいのしっぽがあります。
10センチ以上になっていたんですが、朝はいたのに、昼過ぎに見たらいなくなっていました。
さなぎになって、ちょうちょになるのを、楽しみにしてたのです。どんな、ちょうになるのかわかったら、教えて下さい


スズメガの仲間に違いありません.
でも種名までは分かりません.
もう少し詳しい特徴が分かればいいのですが・・・.
いなくなったのは土の中に潜ってサナギになったからかもしれませんね.(佐々木)

Q:うちの店の前にいもむしがいました。体長10センチくらいではばも2センチくらいあるかなりのデブです。
私は虫はきらいなのですが、あまりにでかいので動物のような気がする。
と言って家族の反対をおして飼育ケースまで買ってきて飼うことにしたものの、
どこから連れてこられたのかわからないのでエサがわからなくて、ネットでさがしても似たのが見つからず、
(色は地が赤茶色で背中に黄色のちいさな突起様のものが節ごとに2列あります。)
庭にあったひまわりとプチトマトの葉ときゅうりを入れてやりましたが、気に入らないようでした。
しかし毒蛾だったらやだなと思って本屋で図鑑を立ち読みしたのですがわかりません。
くわの葉をいれてやると次の日糸をはいて葉をからだにまいて動かなくなっていました。
死んだのかと思ってくっついてる葉ごと少しゆするとぐにゅぐにゅと動きます。なぜか地の色が明るい緑色になっています。
いもむしというのは周りの環境に合わせて変色できるのでしょうか?歩かなくなってから5日たちますが彼は今何をしてるのでしょうか?
私はこれからどうすればよいのでしょう?


これも大きなイモムシさんですね.イモムシということは毛は生えていなかったのでしょう.
大きさと毛がないことからはスズメガのようですが,葉っぱを巻いてサナギになろうとしているようですから,これはスズメガではありません.
スズメガなら土に潜るはずです.とすれば,ヤママユガの仲間が最も可能性が高いですが,赤茶色のものはちょっと思いつかないですね.
ヤママユガの仲間なら近いうちに成虫になるはずですから,もう少し観察を続けて,成虫になったらまた報告して下さい.(佐々木)

Q:アゲハチョウのオスメスの見分け方はなにか良い方法がありますか?

春型では、ほとんど区別つきません。夏型だと、オスは白っぽく、メスは黄ばんだ色をしています。

Q:先日南アルプスの仙丈岳に登ってきたのですが、標高2600m付近での休憩中蝶が荷物にとまって羽を休めておりました。
羽を閉じた状態では殆ど黒い蝶なのですが、脚がどう見ても2対4本しかないように見えました。
可哀想かなと思いながらも、指に停まらせてつついてみたりしたのですが、残り2本の脚が見つかりませんでした。
蝶の図鑑のページを参照させていただくと、クロヒカゲという蝶が一番近いように見えます。
(色はもっと黒く、体毛ももっと全体的にフサフサしている感じでしたが)このクロヒカゲの写真を見ても脚が4本しかないように見えますが、
脚が退化しているのか、それともどこかにうまく仕舞われているのか、ちょっと興味があります。
こちらは、全くの素人なもので的外れな質問かも知れませんが、どなたか教えていただけると嬉しく存じます。
よろしくお願いします。


足が2対(4本)は、正しいです。ジャノメチョウ科、タテハチョウ科の蝶は前肢が退化しています。
退化した前肢は全くなくなったわけではなく、においや味を知る器官として残っています。ただなぜ退化したのかは、資料不足で私には解りません。

Q1:盆過ぎに実家に帰ったとき、ブドウの木に青虫がたくさん居ました。
てっきりアゲハの一種だと思っていたのですが、どうやらちがうみたいです。
特徴は約5センチほどの青虫でおしり部分に一本つのがでています。
同じ形で茶色の芋虫も居ました。ぜひ何の幼虫かおわかりになる方いらっしゃったら教えていただきたいのです。
 


Q2:アジサイの鉢植えを買ってきたところ、薄茶色の幼虫がくっついていました。
今では6〜7cmほどに成長していて、前足の方の背中に薄緑色の斑点が6ヶあり、体に茶色のスジが入って、お尻に茶色の角があります。
みんな蝶になるのだと(毛虫ではないので)思って楽しみにしているのですが、もしかしてこれもスズメガになってしまうのでしょうか。


Q3:インパチェンスの葉を食べている虫がいます。全体的に黒くて、白っぽいすじの模様があり、7対の目玉模様があります。
おしりに1本の触覚のようなものがあり、よく動きます。体を触るとくねくねと動かしたり、縮むように曲がったりします。
すごい食欲で、昨日よりずいぶん大きくなりました。今日は8センチメートルくらいです。丸々と太っていてお母さんの指の太さくらいあります。
これは何の幼虫なのでしょうか。


Q4:家の庭の日々草のプランターに一週間前に幼虫を発見しました。昨日気付くと、なんと8cm位に成長していたのです。
全体に黒色で節が黄色で七対のオレンジ色の目?と一本の触角があります。家族みんなどうする事もできずビビっています。
昆虫好きの甥っ子まで気味悪がって近づきません。何の幼虫でしょうか?


Q1、Q2は、スズメガの仲間です
Q3、Q4これはセスジスズメに違いありません。黒くて目玉模様がズラリ・・・というのがセスジスズメの特徴です。
成虫は茶色で地味な蛾です。ルックスで損をしていますが、毒などはありませんので、毛嫌いせずに見守ってあげて下さい。(佐々木)

Q:カラーの葉を食べている、黒の幼虫がいます。
色、触角などセスジスズメの幼虫とそっくりなのですが、この幼虫は、カラーの葉も食べるのでしょうか


セスジスズメがカラーを食べるというのは聞いたことがありませんが、1センチまで育ったのなら、このまま成虫までいけるかもしれませんね。
そのときには然るべきところに発表したほうがいいと思いますので、また経過を教えてください。(佐々木)

Q:7月の中ごろにきまぐれで蒔いたひまわりが(苦笑)、10月1日の時点でやっと蕾を付けました。
よく見ると葉に虫食いの跡があり、ちゃっかり青虫が居座っていました。ここはマンションの5階なのに。。。どこから来たんでしょう?
長さ5センチ前後で、5ミリ幅くらい。シンプルなうすいグリーンの青虫くんなんですが、これって何の幼虫だかご存じの方はいらっしゃいますか?


これは蛾ですね。でもグリーンの青虫は非常に多いので、これだけでは何の幼虫か分かりません。
5センチというとかなり大型ですが、何でしょうねえ? 
一番普通に見られるのはヨトウガですが、それなら5センチぐらいにまで育つと茶色になるはずですし・・・。
ちょっと想像がつかないです。成虫になったらご報告をお願いします。(佐々木)

Q:モンシロチョウの幼虫によく似ているのですが、壁で蛹になるものと、黄色い卵(繭?)を壁に残して死んでいくものといます。
これはモンシロチョウですか?幼虫の卵っていうか、幼虫が餌にされてるっていうのか…。
最初幼虫の頭かおしりかわからないけど、片一方から2〜3個の繭がでてきて(1個の繭が2oくらいの紡錘形)幼虫が繭を産んだって感じなんだけど、繭が十数個にまでなると繭に干からびた幼虫がくっ付いてるって感じになって、死骸が地面に落ちるんです。
今朝、繭をよ〜く見てみたら中に黒っぽいものが入ってるのと、繭の上の方が開いてて中に何もいないのとあるんです。
これってモンシロチョウの幼虫が蛹になる前に寄生されちゃったのかな。もしそうならこの繭の中の虫は何?こんな説明で分かってもらえますか?


これは間違いなく寄生蜂の繭です。モンシロチョウに寄生する蜂には何種類かありますが、一番よく知られているのはアオムシコマユバチです。
ほんとに小さな蜂です。寄生されたモンシロチョウの幼虫を飼っておくと、小さなウジムシがモンシロチョウの胴体の皮膚を破ってグニュグニュと出てきます。
このウジムシが小さな黄色い繭を作るのです。とても気持ち悪い光景ですが、1度観察する価値はあるでしょう。
この蜂は交尾しなくても卵を生むことができます(これを処女生殖といいます)から、繭から出てきた蜂とモンシロチョウの幼虫を同じ容器に入れておくと、
蜂の産卵を観察することも可能です。アオムシにはかわいそうですが・・・。(佐々木)

Q:「よとうむし」という名前の虫はいるのでしょうか。農村地帯にいて、キュウリやキャベツを食べるそうです。
もし知っている方がおりましたらメールください。


夜行性のイモムシで、日中は土の中などに潜み、夜のあいだに農作物を食い荒らす蛾の幼虫を「ヨトウムシ」と呼んでいます。
これに該当する種は何十種もありますが、すべてヤガ科に属しています。
代表的なものはヨトウガですが、ほかにカブラヤガ、ニセタマナヤガ、オオバコヤガ、シロシタヨトウ、スジキリヨトウ、ハスモンヨトウなどがよく見られます。(佐々木)

Q:10月にお店で買ったレタスの中に数匹の黒っぽい青虫が住んでいました。
さっそく2匹をタッパーに入れて買い始めましたが、大きめの方が小さめの方を食べてしまい1匹になってしまいました。
しばらくするとそいつは黄緑色になって大きさも2.5センチくらいに成長しました。 
そしてある日とてつもない勢いでタッパーの中を歩き回っていたかと思うと葉っぱの下で動かなくなってしまったのでたぶんさなぎになりたいのだと思い、土を入れたタッパーにそっと移し替えました。 
仕事から帰ってくると土の中でさなぎに変身していました(土を布団のように巻いていた)。
頭の方は黄緑で胴体はオレンジ色です。きっとこのまま越冬するのだと思います。 
この人はいったい誰なのでしょうか?


私も店で買った野菜にアオムシが付いていて、飼育した経験が何度かあります。
それらはすべてオオタバコガという蛾でした。蛹の段階では同定できませんので、大切に保管して、成虫になってから調べてください。
でもモンシロチョウではありません。これは確実です。なぜならモンシロチョウはレタスを食べないし、共食いの習性もないからです。
それに蛹になるときに土には潜りません。だから蛾であることは間違いありません。
たぶんこれもオオタバコガか、あるいはそれに近い種(タバコガなど)だと思います。(佐々木)

Q:日本の蝶より,外国の蝶のほうがきれいだと思いますがなぜですか?

外国(特に熱帯)の蝶は、表面がキラキラしていて大変きれいです。
熱帯地方は蝶に限らず「鳥」、「植物」、「熱帯魚」いずれも派手な色をしています。
どうして、こんなに美しい色をしているのかというのは私にもわかりませんが太陽光線が影響しているようです。 

Q:蛾は、幼虫は様々な作物を害することで知られていますが、成虫は一体何を食べているのでしょうか?樹木の蜜だけですか?

蛾や蝶の成虫は、主に花の蜜・樹液・動物の汚物・果物の汁・アブラムシの出す蜜を食べ?ます。
また、成虫では蜜など全く摂取しない(食べない)種類もいます。

Q:犬の犬種に【パピヨン】と言う種類がいます。耳の飾り毛が蝶のようでとても綺麗な犬です。
【パピヨン】と言うのはイギリス語(?)で【蝶】の意味らしいのですが、【パピヨン】と言う種類の蝶はいるんですか?


パピヨンとはpapillonで、フランス語で蝶の意味です。パピヨンという蝶はいませんが、アゲハチョウ属をラテン語でPapilioといい、同じ語源と考えられます。
ちなみに英語ではbutterfly、ドイツ語ではdie Schmetterlingeあるいは die Tagfalterといい、Tagfalterとは「昼に飛ぶもの」という意味です。(佐々木)

Q:まどみちおさんの「チョウチョウ」という詩の中に、「チョウチョウははねをたたんでねむります」という部分があります。
これは、本当なのでしょうか。教えてください。


たたんで寝るのか開いたまま寝るのかは蝶の種類によります。ほとんどの蝶は、たたんで寝ているようです。
しかし、アゲハチョウの仲間は、羽を開いたまま何かに止まって寝ているようです。

Q:庭のクレスト(カナダ産の庭木)に、多くの幼虫がわいています。
特徴は、体調5〜7cm。黄緑色で黒い縞模様で、頭部に2本の触覚、臀部に1本の触覚?背中の頭部寄りに、茶色い4つの角が並んでいます。
刺激をあたえると威嚇し、背中を丸めて4つの茶色い角の感覚を広げます。鳥などを威嚇するためでしょう。


クレストの幼虫は見当もつきませんが、蝶ではなさそうです。(佐々木)

Q:みかんの木を育てているのですが、何年か前いらい蝶が、こなくなりました。どうしたら、来てくれるでしょうか?

蝶が来なくなったのは環境破壊のせいでしょう。町全体の自然を回復しなければ解決しないことだと思います。(佐々木)

Q:去年岡山でナガサキアゲハをみつけました。
図鑑では九州より南にいるとありましたが・・・北上しているのでしょうか?


ナガサキアゲハは最近北上を続けており、現在では近畿地方まで生息範囲を拡げています。(佐々木)

Q:モンシロチョウは紫外線も見ることができ、それによって雌雄を判別していると聞きましたが、他の昆虫も同様なのでしょうか?
また、モンシロチョウは人間の視覚+紫外線と考えてよいのでしょうか?

それとも、紫外線のみ判別し、あとはモノクロの様に見えているのでしょうか。


モンシロチョウの視覚は人間の視覚プラス紫外線ではないようです。
例えばモンシロチョウは赤い花には決して来ませんが、これは赤が見えないためだと考えられています。
しかし、赤い花に来る昆虫は多いので、全ての昆虫が同じ視覚を持っているわけではないのでしょう。
それは昼行性の昆虫もあれば夜行性の昆虫もあることからも想像できますね。(佐々木)